臓器別治療法


<初発切除不能胃がんは適切な治療で手術可能になる。
〜集学的な治療で生存を目指す方法もある。>


 過去3年間において切除不能胃がんに対して集学的治療を行い、根治手術が可能になった例が6例になりましたので、ここに報告します。

 いずれもがん拠点病院で以下の状況から切除不能胃がんと判定され、抗がん剤治療のみと診断されました。
 しかし当方にて適切な治療を3〜4ヵ月行ったところ腫瘍が縮小・消失し、無事手術が可能になり根治術を施行しました。その結果、現在まで最低1年間以上再発の兆候がありません。


(切除不能胃がんから根治手術を行い、完治までたどり着けた6例の分析)

1)年齢:38歳〜65歳(平均年齢51歳)

2)性別:男性4例/女性2例

3)病状:腹膜播種5例/肝臓転移2例/大動脈リンパ節腫大1例/
  がん性腹水1例/卵巣転移1例(複数あり)

4)治療法:DCF療法がベース

 ※アレンジとしてCDDPの代わりにより副作用が少ないL-OXPへ変更を行った。
 ※胃からの出血のリスクはあるが、より効果を高めるためアバスチンを
  併用する方法もある。
 ※5-FUの投与は基本的に持続投与でLVの併用も行う。
  持続投与不能な時はTS-1で代用。
 ※白血球が減りやすい場合はドセタキセル → nab-paclitaxelへの
  変更を行う。
 ※HER2陽性例ではCDDPを抜いてハーセプチン+ドセタキセル+ゼローダに
  変更した。

5)具体的な治療内容
 (最近の具体的な投与例をあげましたので参考にして下さい。)

 ■例1(HER2陽性の場合)
  ハーセプチン:120mg、ドセタキセル:40mgを隔週投与。
  ゼローダ:2,400mg 1週投与 1週休薬。

  → このコースを3ヵ月行って効果判定したところ、手術可能となり
   転院して無事手術。再発予防にタイケルブ+TS-1を1年間服用。

 ■例2
  CDDP:60mg、ドセタキセル:60mgを3週間に1回投与
  TS-1:80mg 2週投与1週休薬。 
  アバスチン:400mg 3週間に1回投与。

  → このコースを5回行い効果判定したところ、手術可能となり
   元の病院へ戻り手術施行。


 手術不能と判定されるとそこで完治をあきらめたり、手術が上手な名医を全国探しまわる患者は少なくありませんが、利口な方法とは言えません。 テレビなどマスコミの影響もあるのでしょうが、手術だけの名医を探すより、1日も早く適切な治療法を行う方が賢い選択だと思います。
 どうかマスコミの「名医報道」に惑わされず、適切な治療法を行ってもらいたいものです。

2010年6月21日


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