臓器別治療法



<日本のがん拠点病院における消化器外科医たちの手抜き治療を許してはならない。大腸がんの化学療法をめぐって>



 日本でも2009年夏に大腸がんの術後化学療法にFOLFOXが承認されたのにもかかわらず、2年近く経過した今でもまだ大学病院、がん拠点病院多くでは大腸がんの術後化学療法にFOLFOXを施行している割合は2割にも満たないのです。ステージ3に限っても3割程度とされています。言うまでもなく大腸がんの術後化学療法の標準療法はMOSAIC試験、NSABP C-07試験の結果で示されているように5−FUベースの治療法にオキザリプラチンを追加することで5年生存率が約5%上回ること、再発率を約20%低下させる事になります。日本でも大腸がん手術数を考えると年間数百人以上のがん患者を再発から逃れさせ完治する人を増やす事になります。

言い換えれば年間数百人以上の大腸がん患者を日本のがん拠点病院や大学病院の消化器外科医たちは手抜き治療のため見殺しにしている事になります。自分たちが楽したい為あるいは関心がないために行う経口剤での術後化学療法により年間数百人の大腸がん患者の命が無為に奪われていることに改めて警告を発したいと思います。
日本の外科医は手先が器用だから海外のエビデンスなど信用できない、MOSAIC試験の成績なんか日本の外科手術には無関係だと強弁したい人は2010年3月18日日本臨床腫瘍学会の教育講演において国立がんセンター東病院消化器内科の吉野孝之医師の講演した内容を熟読されることをお勧めします。(要旨を希望される方は送付します)
 
蛇足ですがその講演の要旨には日本とフランスでは手術成績がほぼ同等と評価されています。日本の外科医たちが大腸がんの手術に関する限り世界で一番優れているというのはただの妄想です。残念ながら。

しかし最適な術後化学療法を行わないことは患者自身にも責任があります。手術をすればそこでほっとしてしまう体質、考え方や手術の名医を探す努力はするが術後の化学療法の名治療法を行う医療機関を探す努力をしない片手落ちの努力などはその際たるものです。
成績では無名の病院による手術+術後FOLFOX>大学病院、がん拠点病院における有名医師における手術+経口剤のみの術後化学療法という結果がでているのに関わらず後者で安心してしまうのはまともな思考能力に欠けていると評価されてもやむをえないでしょう。
 
 そこで当サイトの結論としては大腸がんの術後化学療法は

1、ステージ3は全例FOLFOX又はXELOX療法を行うべき。
2、ステージ2は経口剤のみの化学療法でも良いがステージ2でもハイリスク群は
  FOLFOXを行うべき。
3、術後の再発率を知るには日本では認可されていないがOncotype DXを行うのも
  選択肢の1つ。

(余計なことですがある大学病院からのセカンドオピニオンを受けたときこのオンコタイプDXの検査についても記したところその検査は乳がんの検査で大腸がんでは行われていない、私は寝ぼけているんじゃないかの発言がありましたがその言葉はそっくりお返しします。井の中の蛙そのものです(笑))

4、術前、術後にP53が高い例、術前術後に血液中のがん細胞を調べるCTC検査
  陽性例では例えステージ2でもFOLFOXを行うべきだと思います。
5、術後の化学療法は必ずしも手術を受けた病院で行うことの必要はありませんから
  そこにこだわるのはおろかな行為だと思います。術後のfollow upと術後化学療法を
  行うのはそれぞれ 別の医療機関で良いと思います。
6、オキザリプラチンのしびれがどうしてもいやな方はN0147試験で示されたFOLFIRI+
  分子標的薬でも良いかと考えられます。FOLFIRI単独はFOLFOX単独より成績が
  落ちるため推奨できません。



2011年6月12日


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