臓器別治療法


<食道・咽頭・喉頭がんにおけるベストな治療戦略>


 この領域のがんは従来とは大きく治療戦略が変わりました。
 ここに書いている事実の前にはいかなるがん専門医であろうと、 たとえ皇族の治療・手術を任された医師であろうと無力です。
 真実をきちんと受け止められる方は熟読して頂きたいと思いますし、 権威がある医師や有名病院に盲従したい方は、そこで提示された治療方針に異議を 唱えることなく、治療を受けられればよろしいと思います。



1)いかなる病期であっても手術単独はありえません。

 どんな名医の手術であっても、術前・術後化学療法を追加した方が5年生存率は上です。 この事実から、名医を探すよりも名治療法を探す方がいかに重要か、判る人には判るでしょう。


2)病期2、3においては以下の治療法がベストです。

(A)P53遺伝子変異がある場合
 CDDP+5-FU併用療法は無効であり、行わない方が賢明です。
 また放射線療法も単独では抵抗性であることが多く、分子標的薬Cetuximab+放射線療法が 妥当だと考えます。

 従い「局所制御として放射線療法+Cetuximab」→「手術」→「術後治療法としてタキソテール」を行うのがベストでしょう。 このタイプでは温存療法は適切ではありません。
 一部の放射線科医はこうした真実を知らずにどのタイプでも治療成績は同じだと言うかもしれませんが、 その医師がいかに著名な人物であろうと、事実の前には無力です。

(B)P53遺伝子変異がない場合
 CDDP+5-FU併用療法、放射線療法共に有効性が高いため温存療法が適切です。
 このタイプでも手術を薦めてくる一部の外科医には、上記のような放射線科医以上に注意が必要です。
 CDDP+5-FU併用療法+放射線療法で可能な限り温存療法で進め、CRになるまで治療継続し半年以内にCRを得られない場合は、 手術を検討しても良いかと思います。


3)病期4あるいは再発の場合は

 化学療法単独が一般的ですが、局所放射線療法を検討するのもよいかと思います。 ここでもP53遺伝子変異の有無が重要です。

(A)変異がない場合
 CDDP+5-FU+cetuximabあるいはネダプラチン+TS-1(再発の場合)、FOLFIRIなどを検討してください。

(B)変異がある場合
 タキソテール、タキソール、ネダプラチン+CPT-11、CPT-11+GEM、アブラキサンなどを検討してください。

 またどちらにしても病状から時間が限られ、選択肢も限られているため、より有効な治療法を行うために 抗がん剤感受性試験も治療前に施行すべきでしょう。



 日本のがん治療の問題点がこの領域のがんだけでも明らかになります。すなわち科ごとの診療方針のずれ、 患者の区別ができないという欠点です。

2008年10月6日


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