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<イレッサ、タルセバに対してアバスチンの併用は脳転移を予防し
 奏効期間を延長する>



 タルセバがようやく日本でも認可され、早ければ12月下旬、遅くても1月中には 使用が可能になると予想されます。
 これらの分子標的薬は一度奏効しなくなっても、再投与により多くの例で再び奏効することがあり、 これが通常の抗がん剤では見られない特徴であることは、このサイトでも再三再四「イレッサローテーション」 として指摘してきました。
(確認しうる限り、日本で最初にこの特徴を発見し(?)発表したのは、当サイトだと思います。 今では周知の事実となりましたが。)
 しかし分子標的薬にも2つの欠点があります。

1.分子標的薬で原発巣や他が制御できても、脳転移が生じやすい。

 おそらく脳血液関門を通過はしますが通りにくいのだと考えられます。
 乳がんのハーセプチンも同じ特徴があります。

2.再投与は初回投与よりも奏効期間が短くなる傾向がある。

 この2つの欠点を補うために、当サイトでは分子標的薬にアバスチン投与を併用すべきだと考えます。
 我々のデータによれば、イレッサが耐性化した非小細胞性肺がんに対して、タルセバの投与と タルセバ+アバスチン併用は、奏効率こそ差はないものの、奏効期間に大差がつきました。

 タルセバ単独では奏功期間が2〜5月以内であるのに対して、併用では3〜12月程度であり、 明らかに有効性が向上します。
 しかしアバスチンの併用は、奏効しない例でも奏効するわけではなく、あくまでも奏効する例に対して、 効果の延長をもたらします。
 またJounal of clinical oncology Vol25 No30 4743〜4750 でも同じ主張がされています。

 従い当サイトでは以下の提案をします。

1)分子標的薬を投与する場合は、できれば初回投与から、遅くとも再投与からはアバスチンと併用すべきである。

2)脳転移がある例や、分子標的薬の投与により脳転移が生じた例では、全脳照射が1回しかできないことを 考慮すると、出来るだけ早くアバスチンの投与をすべきである。



 しかし残念ながら多くの方は、できるだけ今の治療にしがみつきたがる傾向があり、次に起こりうる事態を 理解できないことが多いのですが、折角イレッサなどの分子標的薬が奏効した幸運な方は、チャンスを生かして 是非生き延びて頂きたいと願います。

2007年10月29日


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