新薬の情報


<新型タキサン系Ixabepilone(BMS-247550)投与例の検討
〜従来はタキサン系薬剤に有効性が少ないとされた
 小細胞性肺がん、膵臓がん、大腸がんなどにも有効例がある>


 2008年4月現在までに新型タキサン系Ixabepiloneを投与した経験をまとめます。


1)現在日本ではタキサン系薬剤パクリタキセル、ドセタキセルが認可され、海外では パクリタキセルのDDS製剤であるアブラキサンが使用可能で(先日隣りの韓国でも認可済み)、 当サイトでも取り上げています。

 しかし基本的にアブラキサンは従来のタキサン系薬剤が有効で、それが耐性化した場合に有効である例が大半です。 (薬の構造を考えれば当然のことですが)
 つまり、タキサン系薬剤に最初から有効性が低いがんの種類にはあまり有効性がありません。


2)Ixabepiloneは従来のパクリタキセル、ドセタキセルとは奏効性が異なるようです。 つまり別の薬と考えた方がいいということです。
 現在までに投与した例を分析しますと、従来のタキサン系よりもかなり広い範囲のがんの種類に有効である可能性を 示唆しています。


3)乳がん、卵巣がん、非小細胞性肺がん、胃がんは勿論ですが、食道がん、小細胞性肺がん、膵臓がん、 大腸がん、前立腺がんにも他の薬との併用で有効例がありましたので報告したいと思います。

 軟部肉腫、子宮頚がん、子宮体がん、膀胱がんには今回有効例はありませんでしたが、期待はできると思います。
 特に有効性が高いのはやはり前4つの種類のがんであり、後ろ5つの種類のがんには奏効した例もあるという程度なので、 他の既に有効とされる治療法を優先されるべきでしょう。
 しかし、かなり広範囲に奏効する可能性を持つIxabepiloneは、従来のタキサン系薬剤を超える薬として 今後注目すべき薬であることは間違いありません。


4)投与パターンの紹介
 (1)隔週で15mgずつ使用する。
 (2)3週間に1回30mgを使用する。

 乳がん、卵巣がんは単独で、胃がんにはゼローダ+IX、食道がんには5-FU+LV+IX、小細胞性肺がんにはGEM+IX、 膵臓・胆管がんにはGEM+IX、前立腺がんにはホルモン剤+IX、非小細胞性肺がんにはIX+他の薬剤、 軟部肉腫にはGEM+IXで投与しました。


5)副作用
 WBC減少、貧血、脱毛、しびれ、味覚異常などでタキソールとあまり変わりありません。 アルコールは含まれていないようです。

2008年4月17日


>>新薬の情報Topへ



Since 2004 Copyright (C) Takaki Imamura, All rights reserved.