新薬の情報


<新世代の分子標的薬mTOR阻害剤は画期的な薬である
 〜2007年ASCO速報>


 今年のASCOでもっとも注目された分子標的薬は、mTOR阻害剤RAD001(Everolimusエベロリムス)であるといっても 過言ではないでしょう。

 既にmTOR阻害剤としてTemsirolimusが腎臓がんに認可されていますが、残念ながらTemsirolimusは 他の固形腫瘍に奏効するデータがあまりありません。
 しかし、次世代のRAD001は非常に多くのがんに奏効するようです。
(Temsirolimus NEJM 2007May31(22)2271〜2281s参照)

 1.血液系がん
   悪性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)
 2.胃がん
   著効例があります。
 3.非小細胞性肺がん
   喫煙者にはイレッサは効きにくいのですが、イレッサ+RAD001は喫煙者でも
  非喫煙者並に奏効率が向上します。
   つまり、イレッサが喫煙者でもFirst-Lineで使用できる可能性があります。
 4.神経内分泌がん
   一番期待できる領域のがんです。特にサンドスタチンLARとの併用で。
 5.乳がん
   耐性になったホルモン剤との併用で、再び奏効する働きを持ちます。
 6.前立腺がん
   同上
 7.胆管がん
 8.腎臓がん
 9.軟部肉腫

   RAD001の効果が期待できる領域のがんです。
   おそらくmTOR阻害剤は軟部肉腫の治療に欠かせない薬になると思われます。

 かなり画期的な薬として期待できるので、これからの臨床試験の結果を待ちたいと思います。

2007年7月11日


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